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メーカーインタビュー「道具の遺伝子」
vol.1 ボッシュ

どんな会社にも、歴史と物語があるもの!インタビュー『道具の遺伝子』では、様々な道具の背景にある、メーカーの物づくりにかける情熱や開発の裏話をお届けします。第一回目は、自動車部品、家電、工具のメーカーであるボッシュ。60カ国以上に展開しており、工具メーカーとしては、世界シェアナンバーワンです。なぜボッシュは選ばれるのか。お話をうかがいました。(文:金曜大工 2015年6月30日)

 

○インタビュー:金曜大工編集部
○お答えいただいた方:ボッシュ株式会社 電動工具事業部広報グループ

他のメーカーとは、逆の順序で開発

ボッシュブランドの電動工具は、緑色のDIY向けシリーズ、青色のプロ向けシリーズの二つにわかれている。工具に限らず多くのメーカーは、まずプロ市場をターゲットとし、そのための製品を開発する。DIY向けとプロ向けの大きな違いは、耐久性と作業量。DIY向けの道具は、その二つをダウングレードすることでコストダウンと軽量化を行う。一般用は、いわばプロ用の廉価版だ。

ところが、ボッシュの開発順序は逆だ。まず一般向け商品を作り、それをアップグレードしてプロ用を開発するという。その理由についてボッシュ広報担当は語る。

「一般の方が使いにくいものが、プロにとって使いやすいはずがありません。ボッシュは、一般向けでも最初から確実な品質と耐久性、その時点でのベストを求めて作ります。結果は同じようで、イコールではないんです。実際、日本でDIY向けシリーズを購入しているお客様の中には、セミプロの方々も多くいらっしゃいますが、クレームはありません。彼らの要求に応えられる品質を確保しているからです。プロ用工具から廉価版を作るという手順では、そこまでの品質は出せないのです」

欧米の電動工具ユーザーの割合は、プロ5割、DIYユーザー5割。市場は拮抗している。日本ではDIY市場がまだまだ小さいので、DIY向け製品からアップグレードするという開発手順はビジネスとして成立しない。こうした製品開発ができるのは世界企業であるボッシュならではと言えるだろう。

一秒に一台売れるボッシュの工具。日本でもヒット

しかし、日本ならではのニーズもあり、日本のユーザーの声がフィードバックされて誕生したボッシュ製品も沢山ある。

「ヨーロッパは電動ドライバーの文化で、今でも回転で締めるというのが一般的です。でも、日本はインパクトドライバの文化です。丸のこも、日本が発祥の工具ですね。ボッシュは各地域のニーズに応える商品開発にも力を注いでいます」

ボッシュの電動工具は世界でトップシェアを誇り、一秒に一台売れている。中でも、今最も売れているのが、『IXO』だ。

「日本でも世界でも、今一番売れている工具はこれです。人気の理由は、何より小ささ。それまではドライバードリルが主流でしたが、一般家庭でそこまでのパワーを必要とする作業は少ない。一番のニーズは穴開けではなくネジ締めです。IKEAの進出で組み立て家具が一般化しましたし、手回しドライバーを高性能にというコンセプトがニーズにフィットしたのだと思います」

パッケージに感じるヨーロッパの文化

パッケージに感じるヨーロッパの文化

『IXO』シリーズは、わずか300gの超小型バッテリードライバー。2003年の発売から累計3,000万台を出荷している大ヒット商品だ。女性や子どもの手でも扱える形状と重さながら、組み立て家具のネジ締めに必要充分なパワーがある。パッケージは缶入りと、独特なもの。これも人気の秘密だ。
「ヨーロッパでは、電動工具はほとんどすべての家庭に普及しています。クリスマスや結婚祝いなどに、プレゼントされるものというポジションなんです。だからパッケージデザインは、ギフトとしても使えるよう気が使われています」

研究開発に利益の一割を投じる理由

研究開発に利益の一割を投じる理由

1886年の創立以来、ボッシュは、ハンマードリル、ジグソー、リチウムイオン電池採用の電動工具など、画期的な製品を世に送り出してきた。ボッシュが2014年に出した国際特許の出願件数は、4,593件。これは企業の特許出願件数ランキングで、世界13位だ。以下、日立製作所、ノキア、IBM、ソニー、グーグル、アップルなどが名を連ねるが、いずれも出願件数は1,000件に満たない。この差は、いかにボッシュが開発に力を入れているかを表している。

「通常、製造業では研究開発に投じる資金は、売上の5%程度が上限と言われています。しかし、ボッシュは一割を研究開発につぎ込んでいます。これは、創業者ロバート・ボッシュの『信頼を失うのならお金を失った方が良い』というフィロソフィーが受け継がれているためです。何よりも大切なのは信頼です。そのためには利益が減ることも厭わないのです」

「自分たちのお金で、自分たちのやりたいことを」

「自分たちのお金で、自分たちのやりたいことを」

「研究に投資して有益な製品を生み出すことは、社会貢献であるという考えもあります。ボッシュグループの株式は公開されていません。利益を資本家に還元するのではなく、社会に還元しようという目的があるためです。100%自己資金なので、外部からの影響を受けない。自分たちのお金で自分たちのやりたいことをやる、という体制が守られています」

ボッシュの利益のほとんどは、ドイツのロバート・ボッシュ財団にストックされている。昨年の同財団の総支出額は82億円。主に、大学や福祉関係の支援に使われた。あまり知られていないが、東日本大震災の復興支援も行っており、2011年3月中には100万ユーロ(1億円)の義援金を寄付している。

日本向けには、DIYの枠を超えた提案を

日本向けには、DIYの枠を超えた提案を

ヨーロッパでは、電動工具のない家の方が珍しい。一方、日本の電動工具の普及率は5%程度だ。電動工具の体験者自体が少なく、ハードルの高さを感じている人が多い。そこでボッシュは、「電動工具だけれど電動工具ではない使い方ができる」という交換パーツを提案している。『IXO』専用の交換アダプターに、ワインオープナーや、バーベキューファン、ペッパーミル、マルチカッターを加えた『エンジョイライフコレクション』は、物づくりやDIYから離れ、日常の新しいライフスタイルのツールとして、電動工具を取り入れてもらうというコンセプトだ。

「日本で、ノコギリはよく売れます。では、皆さんが何に使っているのかというと、日曜大工ではなく、枝切りや粗大ゴミの分解なんです。電動工具も、身近な使い方から体験してもらえれば」
『IXO』が牽引役となって、他メーカーからも同じスタイルのバッテリードライバーが続々と登場している。日本の家庭にも電動工具が普及する日も遠くないかもしれない。

ボッシュ株式会社 公式HPはこちらから▶

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